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中古トラックの“サブスク”可能に。
『サブスクdeスグのり』サービス開始
商品/サービス
需要やコストなど、経営環境の変化にあわせて、必要なクルマを必要なときに、必要な期間だけ使いたい。 タカネットサービスではそうしたニーズに対応する『サブスクdeスグのり(旧リースdeスグのり)』を展開。最短で1年から、営業ナンバーを取得したアルミウィングやアルミバン、冷凍バン、ダンプ、ミキサー車やクレーン付など多種多様な車両を、レンタルのような手軽さでリース可能です。 この『サブスクdeスグのり』が、2023年11月から中古車もラインナップに加えてリニューアルされました。どのようなサービスに生まれ変わるのか、リースレンタル事業部の塚原さん、加藤さんに伺いました。
“安価に車を揃えたい”というお客様のニーズに応えたい
――今回のリニューアルの経緯を教えてください。
トラックは、有償で輸送をするためには事業用ナンバーを付けないといけない。「わ」ナンバーのレンタカーでは法律が許さないんですね。なので、車検証の所有者は当社で、使用者をお客様名義に変更し、お客様はその車両を使って、運行しています。その車両の提供サービスが『サブスクdeスグのり(旧リースdeスグのり)』です。
当初は新車のみでサービスを展開していたのですが、当社に新車があまり入ってこない車種でご要望をいただいたり、所有している車両の中にもある程度年数が経って、新車とは言いづらいものも出てきたりしてきました。そこで、明確にサービスを『新車』『中古』に分けたという経緯です。
また、新型コロナウイルス感染拡大等に伴う部品供給不足により新車の納車遅延も「中古車のサブスク」が発足したきっかけでもあります。
■新車deスグのり
https://truckland.jp/sugunori/20231031_shinsha.pdf
■中古deスグのり
https://truckland.jp/sugunori/20231031_chuko.pdf
――2つのサービスの内容や用途の違いなどはありますか?
『新車』は、従来どおりお客様の負担が月額だけで良いようにフルメンテナンスで、利用期間は3年。基本的には従来の、旧サービス『リースdeスグのり』と変わらないサービスをご提供しています。
『中古車』は、たとえばスタートアップの物流企業をターゲットとし“安価に車を揃えたい”というお客様向けに月額の利用料だけいただいて、利用期間1年から車両だけお貸しするというサービスになっています。
自家用車ではトヨタさんが展開している「KINTO」のように、新車・中古車のサブスク(カーリース)サービスというのはありましたが、事業用車両で「使用者」のみを変更してリースをするサービスというのは今まであまり無かった。
これまではお客様にとって事業用車両は「買いたい」「所有したい」というニーズが強かったのですが、そうした部分にも変化が起こってきているかもしれません。燃料費の高騰などで運送業界を取り巻く状況は厳しいです。そうした中で、車両を調達する費用が安ければ安いほうが良い、というふうに意識が変わりつつあるようです。
新車・中古車問わず、良い状態の車両を安定供給可能
――従来サービスと同じく新車を借りたい方は『新車』、少しお安く短い期間で借りたい場合は『中古車』といった住み分けになるんですね。
とはいえ中古車といっても、新車の登録をしてから33か月経過し法定耐用年数が2年になるものと定義しているので、これまでレンタカーだったものや、走行距離がそれほど行っていない車両を『サブスクdeスグのり』で借りることが可能です。
さらにグループ会社に全国で陸送サービス&車両整備サービスを展開する「陸送ネット」があります。車両の陸送、不動車のレッカー移動、登録等の事務作業に加えて、車両の修理・塗装・クリーニング・リノベーションにいたるまで自社内で対応可能なため、高品質な中古車を供給できていると言えます。
――『サブスクdeスグのり』ならではのメリットを教えてください。
荷主さんのスピード感、時代の流れはどんどん早くなっているので、運送会社にとってもニーズの変化に柔軟に対応しなければならないですよね。車両を買ってしまうとずっと使い続けなければいけないですが、『サブスクdeスグのり』のようなサービスであれば、ニーズがある期間限定で安価なリース料のみで車両を使うことができる。
『サブスクdeスグのり(旧リースdeスグのり)』自体は、サービス開始からすでに約100社に使っていただいています。中小の運送会社さんだと、車両を買ってしまうと減価償却が重たくて、損益計算書を圧迫してしまう。借りる場合は毎月のリース料だけになるので、PLの改善にもつながっていく。自動車税などもかからない。
新車、中古車ともに、契約~利用開始までは最短14日程度で車両を調達できるので、急なニーズの増加などにも対応しやすい。そのように柔軟に車両を手配してビジネスを回していく、というケースはこれからも増えていくのではないかと思います。
2024年問題解決へ“車両”部分から貢献
――『中古車のサブスク』が始まって2か月半程度ですが、お客様の反応はいかがでしょうか?
あまりまだ宣伝をしていないんですが、お問い合わせも倍くらいかなりいただいていて。しかもWebからの問い合わせが多く、若い経営者さんや担当者さんからの声が多いです。サービス開始前から「中古車は無い?」「もっと安い車両は無い?」といった声はあったので、こうしたニーズへの手応えは感じています。
運送会社も現在6万社以上あるので、マーケットは大きい。大きな運送会社さんでもニーズに柔軟に対応できるようになるし、最近ではコスト増に対応するために、メーカーなど荷主さんが自社で運送部門を持つというニーズも増えてきています。
さらに独立してスタートアップを立ち上げる方も多いので、与信のない開業したての期間には低コストで車両を調達できるサービスはうってつけかもしれません。荷主の要望に合わせて車を入れ替える対応も1年単位であれば可能なので、安価で便利に使っていただければと考えています。
――来年以降、今後のサービスの展望をお願いします。
現状、取り扱い台数は500台くらいなので、まずは倍の1,000台を目指していきたいです。
将来的には、お客様がご希望とする塗装や装飾なども定額コスト内で柔軟に対応できるようにしていきたい。またニーズの変化に対応するために、1年の最低利用期間も短縮を検討しています。できる限りお客様の要望に応えて、サービスを改良していきたいですね。
業界全体としてやはり2024年問題というのは深刻で、たとえば農作物が運べなくて、稼働時間が短くなって運べる荷物が減ってしまうと、収穫した農作物や加工した食品がすぐに運べなくなってフードロスにつながってしまう…といったことも起こってきます。
人と車両あっての運送業界なので、新車・中古車に限らず車両の部分をできるだけ柔軟に対応していきたい。そうすることで急遽のニーズにも対応できれば、来年以降起きる課題や問題に対しての支援や社会貢献に少しでもつながるんじゃないかと、そう思っています。