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多走行トラックの寿命を“あと5年”延ばす…!
運送事業者向けの整備サービス「リフレッシュトラック」とは?

商品/サービス

2024年問題に際してコスト削減の必要性が高まる中、新車は値上がりが続き、納期まで時間を要する状況です。一方、中古車は故障リスクが懸念され、どちらも導入まで課題を伴います。 “せめて、いまのトラックをもうあと5年乗れたら…”というニーズに応えるべく、タカネットサービスは2024年1月から運送事業者向けの重整備型サービス「リフレッシュトラック」をリリースしました。 まずは、年間を通じて稼働率の高い冷蔵冷凍車からサービスを開始。既に約30台の受注が決定しており、今後も様々な車両形状でのサービス展開が予定されています。では、どのようなサービスなのか、ご紹介いたします。



走行距離がかさんだトラックを“あと5年乗る”には…?



「リフレッシュトラック」は、“トラックをもう少し長く使いましょう”というコンセプトで生まれました。トラックの寿命は年数より走行距離が大きく影響するため、稼働率が高い車両ほど走行距離は伸びやすく、寿命も短い傾向があります。例えば小型(2t)、中型(4t)の冷蔵冷凍車は、8-9割がコンビニエンスストアやスーパー向けの食品輸送用に使われています。ということは、ご想像のと365日24時間稼働し続けているということです。


そうした冷蔵冷凍車は過走行化しやすく、約6~7年でエンジンなどにガタが来てしまう傾向にあります。冷蔵冷凍車は中古車価格も高いため、従来は新車で買い直すケースが多かったのです。


ただ現在は、半導体不足の問題もあり新車の調達には1年近い時間がかかるようになっています。さらに物価上昇によって、従来の1.2倍~1.3倍と高い水準の値上がり率となっています。また、新車と代替に使用中の車両を売却した場合でも、過走行になりやすい冷蔵冷凍車は中古車査定の価格が低くなる傾向にあります。そうなると、運送事業者にとって新車導入は非常に負担が重いものとなります。


それならば、使用中の車両に対して重整備を施し、新車と同じくらいの安心感をもって乗れる車両にリフレッシュしよう、というサービスが「リフレッシュトラック」。“あと5年乗りましょう”という考え方なんです。

従来は納車まで一年の機関と高額な費用で新車に切り替えていたところを、低コストかつ短納期、約2か月程度の整備で稼働可能になります。さらに整備期間中は当社から代車をお出しするので、車両運用の空白期間というのがほぼ無くなるというメリットもあります。




リースバックの仕組みで、月々のコストを低廉に


ただ、新車の調達よりも安価とはいえ、集中的にリフレッシュ整備を行うため相応のコストはかかるんです。劣化の度合いにもよりますが、平均的に500万円程度といったところ。これは一度の支払いだとキャッシュフローが大きく大変なので、もっと利用しやすくしたいなと思い、リースバック形式を採用しました。


当社でリフレッシュ対象車両を査定、買い取り、売却金額を頭金に組み込むことで、月々のリース料金をより低額を抑える事が可能となります。約1,000万円程度の新車購入で7年乗るのと、500万円の「リフレッシュトラック」で5年乗る…さぁどっちがいいか?という話になります。


しかもリフレッシュトラックなら、使用者の名義もそのまま。車両管理の手間もないですし、ずっと乗っていた乗務員さんにも違和感がないですよね。違和感がないというのは、サイズ感や乗りやすさも含めて安全にもつながりますし、精神的な疲労の軽減にもつながるかもしれません。


なぜここまでコスト削減が重要なのか、それは「2024年問題」に起因しています。2024年問題というのは、働き方改革法案によりドライバーの労働時間に上限が課されることで生じる問題の総称のことです。ドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限され、いままでの特例措置が排除されます。ドライバー確保のためにも、この時間内でさらに賃金を維持していかなくてはならない。そうなるとその他のコスト削減が必要になりますよね。


低廉なコストで車両運用をするサービス…車を長く使って、1年あたりの車両運用コストを下げるということになります。従来早めに売却していた車両を、途中で手を加えることによって長く、コストを抑えて使えるというのは2024年問題対策のひとつにもなりますし、SDGsにもつながる話かもしれません。



もちろん新車はエコ車になっているので、それもSDGsなんでしょうが、その新車を作るのに色々なエネルギーを使っている。であれば、一度作った車を長く使うこともSDGsかなと思いますし、SDGsの基本理念にもつながるエコな使い方にもなるかなと。


ありがたいことに、今年度はすべてオーダーで埋まっています。「リフレッシュトラック」は当社グループの全技術を使うので、塗装-車検-整備など生産レーンを全部通る。リリースしてから「冷蔵冷凍車以外のウチのトラックもできない?」という声もいただいているので、来年度は専用整備レーンを2レーンほど増設することも考えています。


そうなると100台程度の受注は可能になる。冷蔵冷凍車以外にも、カーゴ系、バス、建設用車両など、「リフレッシュトラック」が活用できる車両はまだまだあります。半導体不足、物価高、2024年問題で“車両を長く使う”ことが良しという環境になってきた。そういう時代の必要に迫られてできたサービスだと思っていますね。


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