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物流業界の課題解決へ。
革新的なトラックのサブスク「リースdeスグのり」

商品/サービス

弊社サービス「リース de スグのり」について、古里拓也のインタビューです。


ーー「リース de スグのり」のサービス概要や特徴について教えてください。

古里拓也(以下、古里):「リースdeスグのり」はトラックのサブスクのようなサービスです。レンタカーの仕組みをイメージしていただくとわかりやすいと思います。ただ、レンタカー(「わ」ナンバー、白いナンバープレート)では、荷主から運賃をもらって荷物を運ぶ、一般貨物自動車運送事業に利用することができません。「リース de スグのり」は、運送事業に対応できる営業ナンバー(緑色のナンバープレート)のトラックを短期間から借りることができるサービスです。

コロナ前は、新車をリースし、更に1年~2年ごとにまた新しいトラックに乗り換えられるサービスを提供していたのですが、半導体不足等の影響で新車の納期が遅れてしまい、それも難しくなってしまいました。ですので現在は、比較的年式の新しい中古車をメインに提供しています。

ーー「リース de スグのり」でリースを利用できる期間はどのくらいですか。

古里:基本的には1年単位での契約ということになっておりますが、お客様のご要望に合わせて柔軟にプランを設計しております。

ーー「リースdeスグのり」を利用することで、お客様にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

古里:新車でないにしても比較的、年式の新しいトラックを常にご利用いただけるということです。契約期間中、同じトラックをずっとご利用いただくのではなく、定期的に新しいトラックに乗り換えていただけます。

料金だけを見比べると、1台のトラックを新車購入してボロボロになるまで乗り続けるほうが、安く感じられるかもしれません。しかし、トラックは重い荷物を載せて長距離を頻繫に走りますので、同じトラックを長期間使用していると、どうしても不具合や故障が生じ、気付かぬ内にどんどんと修理費がかさんでしまうものです。「リースdeスグのり」は月額費用にメンテナンス費用や法定点検費用、自動車税も含まれていますので、トータルで考えると決して割高ではないと思います。高年式の車両を使ってもらいますので、燃費が良くなって燃料代を抑えられますし、走行中の不意の故障リスクも減ると思います。

また、食品を運んでいる運送会社は特にそうだと思うのですが、新車に近いトラックで荷物を運搬することで、荷主さんの印象も向上します。これは副次的なメリットなのですが、喜ばれるポイントなんです。いつもきれいなトラックで荷物を運んでくれる会社ということが、荷主さんからの信頼獲得に繋がったという声も伺っています。

ーー実績について教えてください。

古里:現在、「リース de スグのり」のサービス単体としては、500台前後ほどご利用いただいています。サービス開始のきっかけは、東日本大震災でした。被災された宮城県沿岸の地域で、。それまで海産物関連のお仕事をされてきたような会社さんから、復興までの限られた期間だけダンプカーを借りたいという声があったんです。そういった需要を受けてこのサービスを開発しました。サービスを開始してから10年以上経ちますので、認知度も徐々に上がりリピートしてくださるお客様も増えています。

ーーリース de スグのりのお客様は、どんな理由で利用することが多いのでしょうか。

古里:先ほども申し上げたように、常に新しいトラックを利用できることをメリットとして捉えてくださるということがひとつです。他にも、トラックはオーダーメイドなので、新車を発注してから納車まで短いものでも約半年。長いものなら数年ほどかかります。その納車までのつなぎに「リースdeスグのり」を利用したいというお客様もいらっしゃいます。短期間だけのお仕事の為に車を買いたくないから、とレンタカー感覚で利用頂くケースもありますし、これまで使ったことがなかった装備を試してみたいという、試乗感覚で使っていただくようなケースもあります。

ほかには、これまで配送を物流業者に委託していたお弁当宅配サービスの業者の方から、コストカットのために自社で配送を行うことになり商用車が必要になったとお問い合わせをいただいたことがありました。スタートアップで運送を始められるお客様は、トラックに馴染みが薄いため、こちらから法定点検のご案内をしたり、ガイドラインを引くようなお手伝いもさせていただいています。

ーーサービスを開始してから現在まで、どんな変化がありましたか。

古里:弊社にとっても一番の大きな出来事だったのは、やはりコロナ禍に起因した半導体不足からくる新車の納車遅延ですね。そもそも「リースdeスグのり」は新車を定期的に乗り換えられることをメリットの一つに売り出したサービスでしたので、納期遅延によって根本的なサービスの刷新を求められました。中古車リースの開始とお客様のご要望に合わせた利用期間の対応などサービス開始当初に比べて、サービス自体がかなり柔軟に対応するようになったということが大きな変化です。現在、新車不足も少しずつ回復傾向にあるので、新車のリースと、中古車のリースを、全く別のプランとして今夏を目途に並行して展開する予定です。


ーー今後の展望を教えてください。

古里:他社のサービスも含めて、カーリース自体が認知されるようになり、車をリースすることが選択肢のひとつになりつつあると感じています。ですから、今後は、古い車を使い続けるよりも新しい車をリースする方がメンテナンスコストを含め割安であること、ドライバーも使い勝手が良いというメリットをさらに発信し、普及を図っていきたいと思っています。

また、今後の展開を考える上で、予想されるのは、電気自動車、EVトラックの普及です。ただEV車にはバッテリーと走行距離の問題があります。EV車は高速道路の途中でバッテリー切れになったら、ガソリンのように5分で給油してまた走り出すというわけにはいきません。そういった問題点が解決するまでは普通車と比べてトラックのEV普及には時間がかかると思いますけど、いずれは必ず来る波だと考えています。バッテリーの消耗の問題も出てくると思います。我々がバッテリーのメンテナンスを担うといったサービスも、開発の余地があるかもしれません。

トラックの価格は年々値上がりしています。新車不足に起因して中古相場も高騰していますし、新車の価格も排ガス浄化装置、各種通信機器や安全装備の追加など、トラックの走行そのものには影響ないが、社会的には装備を求められるような機能追加によって、右肩上がりになっています。直近では2024年問題と呼ばれる、ドライバーの長時間労働規制も控えており、運送会社の負担は増える一方です。世の中が大きな変化を迎える中、車を所有するより、リースすることでリスクを管理するという局面は増えてくると想定されます。その中で「リース de スグのり」は一つのソリューションになっていくのではないかと考えています。




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